この記事は Qiita から移植してきたものです。 +元 URL: https://qiita.com/nsfisis/items/4fefb361d9a693803520

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バージョン情報

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:version の一部

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VIM - Vi IMproved 8.2 (2019 Dec 12, compiled Jan 26 2020 11:30:30) +macOS version +Included patches: 1-148 +Huge version without GUI.

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よく紹介されている手法

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tac / tail

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tactail -r などの外部コマンドを ! を使って呼び出し、置き換える。

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:h v_!

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tac コマンドや tail-r オプションは環境によって利用できないことがあり、複数の環境を行き来する場合に採用しづらい

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:g/^/m0

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こちらは外部コマンドに頼らず、Vim の機能のみを使う。g:global コマンドの、m:move コマンドの略

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:global コマンドは :[range]global/{pattern}/[command] のように使い、[range] で指定された範囲の行のうち、{pattern} で指定された検索パターンにマッチする行に対して、順番に [command] で指定された Ex コマンドを呼び出す。

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:h :global

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:move コマンドは [range]:move {address} のように使い、[range] で指定された範囲の行を {address} で指定された位置に移動させる。

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:h :move

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:g/^/m0 のように組み合わせると、「すべての行を1行ずつ 0行目(1行目の上)に動かす」という動きをする。これは確かに行の入れ替えになっている。

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なお、:g/^/m0 は全ての行を入れ替えるが、:N,Mg/^/mN-1 とすることで N行目から M行目を処理範囲とするよう拡張できる。手でこれを入力するわけにはいかないので、次のようなコマンドを用意する。

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command! -bar -range=%
+    \ Reverse
+    \ <line1>,<line2>g/^/m<line1>-1
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これは望みの動作をするが、実際に実行してみると全行がハイライトされてしまう。次節で詳細を述べる。

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:g/^/m0 の問題点

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:global コマンドは各行に対してマッチングを行う際、現在の検索パターンを上書きしてしまう。^ は行の先頭にマッチするため、結果として全ての行がハイライトされてしまう。'hlsearch' オプションを無効にしている場合その限りではないが、その場合でも直前の検索パターンが失われてしまうと n コマンドなどの際に不便である。

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:h @/

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解決策

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[2020/9/28追記] +より簡潔な方法を見つけたので次節に追記した

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前述した :Reverse コマンドの定義を少し変えて、次のようにする:

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function! s:reverse_lines(from, to) abort
+    execute printf("%d,%dg/^/m%d", a:from, a:to, a:from - 1)
+endfunction
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+command! -bar -range=%
+    \ Reverse
+    \ call <SID>reverse_lines(<line1>, <line2>)
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実行しているコマンドが変わったわけではないが、関数呼び出しを経由するようにした。これだけで前述の問題が解決する。

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この理由は、ユーザー定義関数を実行する際は検索パターンが一度保存され、実行が終了したあと復元されるため。結果として検索パターンが ^ で上書きされることがなくなる。

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Vim のヘルプから該当箇所を引用する (強調は筆者による)。

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:h autocmd-searchpat

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Autocommands do not change the current search patterns. Vim saves the current +search patterns before executing autocommands then restores them after the +autocommands finish. This means that autocommands do not affect the strings +highlighted with the ‘hlsearch’ option.

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これは autocommand の実行に関しての記述だが、これと同じことがユーザー定義関数の実行時にも適用される。このことは :nohlsearch のヘルプにある。同じく該当箇所を引用する (強調は筆者による)。

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:h :nohlsearch

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(略) This command doesn’t work in an autocommand, because +the highlighting state is saved and restored when +executing autocommands |autocmd-searchpat|. +Same thing for when invoking a user function.

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この仕様により、:g/^/m0 の呼び出しをユーザー定義関数に切り出すことで上述の問題を解決できる。

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解決策 (改訂版)

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[2020/9/28追記] +より簡潔な方法を見つけたため追記する

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command! -bar -range=%
+    \ Reverse
+    \ keeppatterns <line1>,<line2>g/^/m<line1>-1
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まさにこのための Exコマンド、:keeppatterns が存在する。:keeppatterns {command} のように使い、読んで字の如く、後ろに続く Exコマンドを「現在の検索パターンを保ったまま」実行する。はるかに分かりやすく意図を表現できる。

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:h :keeppatterns

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コピペ用再掲

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" License: Public Domain
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+command! -bar -range=%
+    \ Reverse
+    \ keeppatterns <line1>,<line2>g/^/m<line1>-1
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