From 7a2c33d6042bbd285c9bfa19f2c4c262bca95fcc Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: nsfisis Date: Sun, 23 Oct 2022 10:54:02 +0900 Subject: new post: phperkaigi-2023-unused-token-quiz-1 --- docs/feed.xml | 80 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 1 file changed, 80 insertions(+) (limited to 'docs/feed.xml') diff --git a/docs/feed.xml b/docs/feed.xml index 88b04c9..e28d48c 100644 --- a/docs/feed.xml +++ b/docs/feed.xml @@ -7,6 +7,86 @@ Hugo -- gohugo.io ja-JP Wed, 31 Mar 2021 01:36:49 +0900 + + PHPerKaigi 2023: ボツになったトークン問題 その 1 + https://blog.nsfisis.dev/posts/2022-10-23/phperkaigi-2023-unused-token-quiz-1/ + Sun, 23 Oct 2022 09:54:07 +0900 + + https://blog.nsfisis.dev/posts/2022-10-23/phperkaigi-2023-unused-token-quiz-1/ + はじめに +

2023 年 3 月 23 日から 25 日にかけて開催予定 (記事執筆時点) の、PHPerKaigi 2023 において、昨年と同様に、弊社デジタルサーカス株式会社 から、トークン問題を出題予定である。

+

昨年のトークン問題の記事はこちら: PHPerKaigi 2022 トークン問題の解説

+

すでに 2023 年用の問題は作成済みであるが、その制作過程の中でいくつかボツ問ができた。せっかくなので、PHPerKaigi 開催を待つ間に紹介しようと思う。

+

10 月から 2 月まで、毎月 1 記事ずつ公開していく予定 (忘れていなければ)。

+

問題

+

注意: これはボツ問なので、得られたトークンを PHPerKaigi で入力してもポイントにはならない。

+
<?php
+
+= $argv[1] ?? null;
+if ($π === null) {
+  exit('No input.');
+}
+= trim($π);
+if (!is_numeric($π)) {
+  exit('Invalid input.');
+}
+
+$s = implode(array_map(chr(...), str_split($π, 2)));
+
+preg_match('/(\x23.+?) /', $s, $m);
+$t = $m[1] ?? '';
+
+if (md5($t) === '056e831a4146bf123e8ea16613303d2e') {
+  echo "Token: {$t}\n";
+} else {
+  echo "Failed.\n";
+}
+

トークン入手方法

+

ソースを見るとわかるとおり、$argv[1] を参照している。それを なる変数に代入しているので、円周率を渡してみる。

+
$ php Q.php 3.14
+Failed.
+

失敗してしまった。精度を上げてみる。

+
$ php Q.php 3.1415
+Failed.
+

だめだった。これを成功するまで繰り返す。

+

最初にトークンが得られるのは、小数点以下 16 桁目まで入力したときで、こうなる。

+
$ php Q.php 3.1415926535897932
+Token: #YO
+

めでたくトークン「#YO」が手に入った。

+

解説

+

短いので頭から追っていく。

+
= $argv[1] ?? null;
+if ($π === null) {
+  exit('No input.');
+}
+= trim($π);
+if (!is_numeric($π)) {
+  exit('Invalid input.');
+}
+

入力のバリデーション部分。数値のみ受け付ける。

+
$s = implode(array_map(chr(...), str_split($π, 2)));
+

を 2 文字ごとに区切り (str_split)、数値を ASCII コードと見做して文字に変換 (chr) して結合 (implode) している。

+

例えば、'656667' だったとすると、656667 に対応した 'A''B''C' へと変換され、'ABC' になる。

+
= '656667';
+$s = implode(array_map(chr(...), str_split($π, 2)));
+echo $s;
+// => ABC
+
preg_match('/(\x23.+?) /', $s, $m);
+$t = $m[1] ?? '';
+

正規表現でマッチングしている。\x23# と同じであることに留意すると、この正規表現は「# から始まる 2 以上の長さ (含 #) の文字列で、最初に現れるスペースまで」にマッチする。つまりこれは、PHPerKaigi におけるトークンである。

+

なお、# を直接書いていないのは、/#.+?) / と書くと、#.+?) という意図せぬトークンが登録されてしまうからである。

+
if (md5($t) === '056e831a4146bf123e8ea16613303d2e') {
+  echo "Token: {$t}\n";
+} else {
+  echo "Failed.\n";
+}
+

最後にトークンのハッシュ値を見て、想定解かどうかを確認する。

+

おわりに

+

円周率を何桁も計算して ASCII コード経由で文字列化すれば、トークンっぽいものがどこかで出てくるのではないか、と考えて生まれた作品。

+

最初は真面目に円周率の計算プログラムを組んでいたのだが、いざ動かしてみるとやけに浅いところにあったので驚いた (ちなみに、それでも M_PIpi() では精度が足りない)。見つけたときは狂喜したものの、冷静になってみると大して面白くなかったのでボツになった。むしろ、100 万桁目くらいに埋まっていてくれたほうがよかったかもしれない。

+]]>
+
+ [PHP] fizzbuzz を書く。1行あたり2文字で。 https://blog.nsfisis.dev/posts/2022-09-29/write-fizzbuzz-in-php-2-letters-per-line/ -- cgit v1.2.3-70-g09d2