この記事は Qiita から移植してきたものです。 元 URL: https://qiita.com/nsfisis/items/79ab4db8564032de0b25
TL; DR
違いはない。ただのエイリアス。
調査記録
Vim の autocmd events には似通った名前のものがいくつかある。大抵は :help に説明があるが、この記事のタイトルにある2つを含めた以下のイベントには、その違いについて説明がない。
BufRead/BufReadPostBufWrite/BufWritePreBufAdd/BufCreate
このうち、BufAdd/BufCreate に関しては、:help BufCreate に
The BufCreate event is for historic reasons.
とあり、おそらくは BufAdd のエイリアスであろうということがわかる。他の2組も同様ではないかと予想されるが、確認のため vim と neovim のソースコードを調査した。
ソースコードへのリンク vim (調査時点での master branch) neovim (上に同じ)
vim のソースコード
以下は、autocmd events の名前と内部で使われている整数値とのマッピングを定義している箇所である。見ての通り、上でエイリアスではないかと述べた3組には、それぞれ同じ内部値が使われている。
https://github.com/vim/vim/blob/8e6be34338f13a6a625f19bcef82019c9adc65f2/src/autocmd.c#L85-L86
{"BufAdd", EVENT_BUFADD},
{"BufCreate", EVENT_BUFADD},
https://github.com/vim/vim/blob/8e6be34338f13a6a625f19bcef82019c9adc65f2/src/autocmd.c#L95-L97
{"BufRead", EVENT_BUFREADPOST},
{"BufReadCmd", EVENT_BUFREADCMD},
{"BufReadPost", EVENT_BUFREADPOST},
https://github.com/vim/vim/blob/8e6be34338f13a6a625f19bcef82019c9adc65f2/src/autocmd.c#L103-L105
{"BufWrite", EVENT_BUFWRITEPRE},
{"BufWritePost", EVENT_BUFWRITEPOST},
{"BufWritePre", EVENT_BUFWRITEPRE},
neovim のソースコード
neovim の場合でも同様のマッピングが定義されているが、こちらの場合は Lua で書かれている。以下にある通り、はっきり aliases と書かれている。
aliases = {
BufCreate = 'BufAdd',
BufRead = 'BufReadPost',
BufWrite = 'BufWritePre',
FileEncoding = 'EncodingChanged',
},
ところで、上では取り上げなかった FileEncoding だが、これは :help FileEncoding にしっかりと書いてある。
*FileEncoding*
FileEncoding Obsolete. It still works and is equivalent
to |EncodingChanged|.
まとめ
記事タイトルについて言えば、どちらも変わらないので好きな方を使えばよい。あえて言えば、次のようになるだろう。
BufAdd/BufCreate- →
BufCreateは歴史的な理由により (“for historic reasons”) 存在しているため、新しい方 (BufAdd) を使う
- →
BufRead/BufReadPost- →
BufReadPreとの対称性のため、あるいはBufWritePostとの対称性のためBufReadPostを使う
- →
BufWrite/BufWritePre- →
BufWritePostとの対称性のため、あるいはBufReadPreとの対称性のためBufWritePreを使う
- →
FileEncoding/EncodingChanged- →
FileEncodingは “Obsolete” と明言されているので、EncodingChangedを使う
- →
ところでこの調査で知ったのだが、BufRead と BufWrite は上にある通り発火するタイミングが「後」と「前」で対称性がない。可能なら Pre/Post 付きのものを使った方が分かりやすいだろう。